よかったね 
 松田惣一郎  子どもの歌  第4集
1.よかったね  2.おじいちゃんちのゆずの木  3.バタフライ  4.浦島太郎になろう  5.風のタンゴ  6.今が春  7.いばるなニンゲン  8.のらねこのポコ  9.笑顔で帰ろう  10.フリーダム・ワルツ  11.思い出(八月十五日)


のらねこのポコ

[作詞・作曲 松田惣一郎]
やさしい人がいっぱい 
住んでいる町で
やさしい人といっしょに 
くらしてるポコ

石だたみの坂道は 
きらいじゃないけど
日の当たる草の上で 
春をまつポコ

 夜になると耳の中で音楽が鳴り
 静かな町の中を 走りぬけたり
 おどってみたり 

町はずれの公園 
ひみつのすみかで
暑い夏の日の午後は 
ねむってるポコ

オナモミを体中に 
いっぱいつけて
風の吹く丘の上で 遊んでるポコ

枯れ葉ちるころになると 
さみしくなって
だれかに話しかけて 
みたりするポコ

 夕ぐれには ひとみのおくに
 お日さまが落ちて
 時間も止まってしまう 
 ような気もして ねむたくなって
 
大好きなおばあちゃんの 
足音がすると
いつでもひげがピンと 
感じちゃうポコ

大嫌いな冬が来て 
木枯らしが吹くと
どこかのうちの前で 
鳴いているポコ

こわそうなおじさんが 
顔を出しても
本当はやさしいこと 
知っているポコ

 温かくやわらかな毛布をもらい
 ひさしぶりのごちそう 
 おなかいっぱい おいしかったよ
 
このままこの うちに
住むのもいいけど
やっぱり風の中へ 歩き出すポコ